こんにちは。サイコウブログです。
暑い夏がやってくると、なんだか体がだるい、食欲がない、疲れが取れない…そんな経験はありませんか?
それはもしかしたら「夏バテ」かもしれません。
今日は、夏の暑さで失われやすい大切な栄養素と、夏バテの予防・改善方法について、分かりやすくお話しします。
夏バテって何?どんな症状が出るの?
夏バテとは、高温多湿な環境によって体の機能が低下し、さまざまな不調が現れる状態のことです。医学的には「夏季疲労症候群」とも呼ばれています。
主な症状をチェックしてみましょう
- 体がだるい、疲れやすい:朝起きても疲れが残っている感じ
- 食欲不振:いつもは美味しく感じる食事が食べたくない
- 胃腸の不調:下痢や便秘、胃もたれなど
- 睡眠障害:寝付けない、夜中に目が覚める
- めまいやふらつき:立ち上がった時にクラクラする
- 頭痛:なんとなく頭が重い、痛い
- イライラしやすい:些細なことでイライラしてしまう
これらの症状が複数当てはまる場合は、夏バテの可能性があります。
どうして夏バテになるの?
夏バテの原因は主に3つあります。
1. 体温調節の負担
外の暑さと室内の冷房の温度差が激しいと、体温を調節する自律神経が疲れてしまいます。この自律神経の乱れが、さまざまな体調不良を引き起こします。
2. 水分と栄養素の不足
汗をたくさんかくことで、水分だけでなく大切なミネラルやビタミンも一緒に失われてしまいます。
3. 食生活の乱れ
暑さで食欲が落ちると、栄養不足になりがちです。また、冷たいものばかり食べることで胃腸の働きが悪くなります。
汗と一緒に失われる大切な栄養素
夏の暑さで汗をかくと、水分だけでなく体に必要な栄養素も一緒に失われてしまいます。特に注意したい栄養素をご紹介します。
ナトリウム(塩分)
汗に最も多く含まれるミネラルです。不足すると筋肉のけいれんや脱水症状を起こしやすくなります。ただし、取りすぎにも注意が必要です。
カリウム
細胞の水分バランスを保つ大切なミネラルです。不足すると疲労感や筋肉の脱力感が現れます。バナナ、きゅうり、トマトなどに多く含まれています。
マグネシウム
エネルギーを作り出すのに欠かせないミネラルです。不足すると疲れやすくなったり、筋肉がつったりします。海藻類やナッツ類に豊富です。
ビタミンB群
暑さによるストレスで消費が増えます。特にビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きがあり、不足すると疲労感が強くなります。豚肉や玄米、豆類に多く含まれています。
ビタミンC
汗と一緒に失われやすく、ストレスによっても消費が増えます。免疫力を保つためにも大切な栄養素です。
夏バテを予防する生活のコツ
食事で予防
- 栄養バランスを意識する:暑くても1日3食、バランス良く食べましょう
- 旬の野菜を取り入れる:夏野菜には体を冷やす効果があります
- 冷たいものを控えめに:胃腸を冷やしすぎないよう注意
- 香辛料を上手に使う:適度な辛さは食欲を増進させます
水分補給のポイント
- こまめに水分補給:のどが渇く前に飲むのがコツ
- スポーツドリンクも活用:汗をたくさんかいた時は薄めて飲む
- 常温や温かい飲み物も:冷たいものばかりでなく、体を温める飲み物も取り入れる
生活リズムを整える
- 十分な睡眠:エアコンを上手に使って快適な睡眠環境を作る
- 適度な運動:軽いウォーキングや室内でのストレッチ
- 入浴で血行促進:ぬるめのお湯にゆっくりつかる
夏バテに効果的な漢方薬
漢方薬は体全体のバランスを整えることで、夏バテの症状を改善してくれます。症状に合わせて選ぶことが大切です。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
体力が落ちて疲れやすい方におすすめです。
胃腸の働きを高めて栄養の吸収を良くし、免疫力も向上させます。慢性的な疲労感や食後の眠気にも効果的です。
五苓散(ごれいさん)
水分代謝を改善する漢方薬です。
むくみやすい、めまいがする、頭痛がするといった症状に適しています。体の水分バランスを整えてくれます。
白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
のどの渇きが強く、熱っぽい症状がある時に使われます。
暑さによるほてりや発熱感を鎮めてくれます。
六君子湯(りっくんしとう)
胃腸が弱く、食欲不振や胃もたれがひどい方に適しています。
消化機能を改善し、体力回復をサポートします。
漢方薬は体質や症状によって選び方が変わるため、薬剤師や医師に相談して自分に合ったものを選ぶことが大切です。
夏バテ改善のための食べ物
おすすめの食材
- うなぎ:ビタミンB1が豊富で疲労回復に効果的
- 豚肉:ビタミンB群が多く、エネルギー代謝を助ける
- 枝豆:ビタミンB1、C、カリウムをバランス良く含む
- トマト:リコピンとカリウムが豊富、体を冷やす効果も
- オクラ:ネバネバ成分が胃腸を保護
- ゴーヤ:ビタミンCとカリウムが豊富
- スイカ:水分とカリウム補給に最適
避けたい食べ物
- 冷たいものの摂りすぎ:胃腸機能の低下を招く
- 糖分の多い飲み物:急激な血糖値の変化で疲労感が増す
- アルコール:脱水を促進し、ビタミンB群を消費する
こんな時は病院へ
夏バテの症状が長引く場合や、以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 高熱が続く
- 激しい頭痛や吐き気
- 意識がもうろうとする
- 水分が取れない
- 体重の急激な減少
これらは熱中症や他の病気の可能性もあるため、自己判断せずに専門家に相談することが大切です。
まとめ
夏バテは誰にでも起こりうる身近な体調不良ですが、正しい知識と対策で予防・改善することができます。
バランスの良い食事、適切な水分補給、規則正しい生活リズムを心がけて、元気に夏を乗り切りましょう。
また、症状がつらい時は我慢せず、漢方薬などの力を借りることも一つの方法です。
サイコウ薬局では、お一人お一人の症状や体質に合わせたアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談くださいね。
暑い夏を元気に過ごして、秋に向けて体調を整えていきましょう!