こんにちは。サイコウブログです。
「子供の手や足に、小さな水ぶくれができている…」
「口の中が痛いと言って、ご飯を食べたがらない…」
「保育園や幼稚園で、手足口病が流行っていると連絡があった…」
7月から8月にかけて、毎年のように話題になるのが「手足口病」なんです。特に小さなお子さんを持つご家庭では、この時期、特に気になる感染症の一つですよね。
そして今年は、例年以上に注意が必要です。今シーズンは全国的に手足口病が急増しており、特に千葉県は全国でもっとも患者報告数が多い地域となっています。基準となる警報レベルを大きく上回る状況が続いているため、お子さんのいるご家庭は、いつも以上に予防を意識していただきたい時期なんです。
*2026/7月現在
今回は、手足口病の原因や症状、家庭でのケア方法、そして今年の流行状況についてお話しします。
今年は特に警戒が必要です
今シーズンの手足口病は、全国的に例年より早いペースで広がっています。中でも千葉県は、全国の都道府県の中で患者報告数がもっとも多い状態が続いており、国の定める警報レベルの基準を大きく超えています。全国的にも多くの地域で警報レベルに達しており、首都圏を含め、広い範囲で流行が見られる状況です。
年齢別では、1歳のお子さんの発症がもっとも多く、次いで2歳、0歳と続きます。乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園では、特に感染が広がりやすいため、注意が必要です。
「うちの子はまだ大丈夫」ではなく、「今年は特に流行している」という前提で、予防を意識していただくことをおすすめします。
手足口病ってどんな病気?

手足口病の原因
手足口病は、主にコクサッキーウイルスやエンテロウイルスというウイルスによって起こる感染症です。
特徴
・夏(特に6月〜8月)に流行しやすい
・主に5歳以下の乳幼児がかかりやすい
・大人もかかることがある(大人がかかると、症状が重くなることも)
感染経路
・飛沫感染(咳やくしゃみ)
・接触感染(ウイルスがついた手で口を触るなど)
・糞口感染(おむつ交換の際など)
保育園や幼稚園など、子供同士の接触が多い場所で流行しやすいのは、こうした感染経路が理由なんです。
潜伏期間
感染してから症状が出るまで、3〜6日程度かかります。この間も、ウイルスを持っていることがあるので注意が必要です。
手足口病の主な症状
口の中の発疹
口の中、特に舌や頬の内側に、小さな水ぶくれや潰瘍ができます。これが痛くて、食事や水分を摂るのを嫌がるお子さんが多いんです。
手足の発疹
手のひらや足の裏、指の間などに、小さな水ぶくれができます。かゆみや痛みを伴うこともあります。
お尻や膝の発疹
手足だけでなく、お尻や膝に発疹が出ることもあります。
発熱
微熱程度で済むこともあれば、38℃台の発熱が出ることもあります。
食欲不振
口の中の痛みで、食事や水分を摂りたがらなくなります。
だるさ、機嫌が悪い
体がしんどく、いつもより機嫌が悪くなることがあります。
多くは3〜7日程度で自然に回復しますが、症状の出方や重さには個人差があります。
家庭でのケアのポイント
- 水分補給を最優先にする
手足口病で一番注意したいのが「脱水」です。口の中が痛くて、水分を摂りたがらないお子さんが多いんです。
実践のコツ
・冷たくてのどごしの良いもの(プリン、ゼリー、アイスなど)を活用する
・柑橘系や塩気の強いものは、口の中にしみるので避ける
・少量でも、こまめに水分を摂らせる
・経口補水液も活用する
- 食事は無理をさせない
食欲がない時に、無理に食べさせる必要はありません。
実践のコツ
・おかゆ、うどん、ゼリーなど、飲み込みやすいものを選ぶ
・刺激の強い味付け(酸味、塩辛いもの、熱いもの)は避ける
・「今日は食べられる分だけでいい」という気持ちで見守る
- 発疹に触れない、かかせない
水ぶくれを潰すと、そこから雑菌が入ったり、症状が広がったりすることがあります。
実践のコツ
・かゆがる場合は、爪を短く切っておく
・肌着は、刺激の少ない素材を選ぶ
・お風呂は、様子を見ながら短時間で済ませる
- 十分な休息をとらせる
体力を回復に使えるよう、しっかり休ませることが大切です。
実践のコツ
・無理に外出や登園をさせない
・室内でも、静かに過ごせる環境を作る
・睡眠時間をいつもより多めにとる
- 周りへの感染を防ぐ
手足口病は、症状が治まった後もしばらくウイルスが排出されるため、注意が必要です。
実践のコツ
・こまめな手洗いを徹底する(家族全員で)
・おむつ交換の後は、必ず手を洗う
・タオルの共用は避ける
・症状が治まっても、便からは数週間ウイルスが排出されることがあるため、しばらくは手洗いを徹底する
医療機関を受診すべきサイン
以下のような場合は、すぐに医療機関を受診してください。
・水分が全く摂れず、おしっこの量が減っている
・高熱が続く、またはぐったりしている
・嘔吐を繰り返す
・呼吸が荒い、様子がおかしい
・頭痛を強く訴える、意識がぼんやりしている
・手足に力が入らない様子がある
手足口病は多くが軽症ですが、まれに髄膜炎などの合併症を起こすこともあります。「いつもと様子が違う」と感じたら、迷わず受診することが大切です。
回復期・体力回復を、漢方でサポート

手足口病そのものはウイルス感染なので、漢方が直接ウイルスをやっつけるわけではありません。
ただ、発症中の不快な症状を和らげたり、回復期の体力を立て直したりする面で、漢方が役立つことがあります。
口の中の痛みや発疹の炎症が気になる場合
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
こんな時に役立ちます
・口の中の発疹が痛々しい
・体に熱っぽさがある
・炎症が強く出ている感じがする
どんな働きをするの?
体内にこもった熱を冷ましてくれます。発疹や口内の炎症による不快感を、和らげるサポートをしてくれるんです。
回復期に、体力が落ちている場合
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
こんな時に役立ちます
・熱が下がった後も、だるさが残っている
・食欲がなかなか戻らない
・元気がない状態が続いている
どんな働きをするの?
体全体の「気」を補充し、消耗した体力を底上げしてくれます。感染症の後の「本調子に戻らない」時期に、優しく寄り添ってくれる処方なんです。
胃腸が弱り、食欲が戻らない場合
四君子湯(しくんしとう)
こんな時に役立ちます
・食欲不振が続いている
・食べても胃もたれしやすい
・体力の回復が遅い感じがする
どんな働きをするの?
胃腸の働きを整えながら、栄養の吸収を助けてくれます。しっかり食べて回復するための土台を作るのに役立つんです。
お子さんに漢方を使う場合は、必ず医師・薬剤師に相談を
お子さんへの漢方薬の使用は、年齢や体格、症状によって適切な量や種類が異なります。自己判断で与えず、当薬局などで薬剤師さんに「手足口病にかかって、回復期のケアをしたくて…」と相談してくださいね。お子さんの状態に合わせた、適切なアドバイスをさせていただきます。
手足口病 家庭でのケア チェックリスト
お子さんの様子を見ながら、これらができているか確認してみてください。
・こまめに水分補給をさせている
・口の中にしみない食事を選んでいる
・発疹をかいたり、潰したりしないよう気をつけている
・十分な休息をとらせている
・家族全員で手洗いを徹底している
・おむつ交換後の手洗いを徹底している
・症状の変化を、注意深く見守っている
・気になる症状があれば、すぐに受診できる準備をしている
全部を完璧にこなす必要はありません。無理のない範囲で、お子さんに寄り添ってあげてください。
さいごに
手足口病は、多くのお子さんが一度は経験する、身近な感染症です。
見た目の発疹に驚かれる保護者の方も多いですが、正しい知識を持っていれば、落ち着いて対応することができます。
今年は例年以上に流行のペースが早く、特にこの地域では患者数が多い状況が続いています。「まだかかっていないから大丈夫」ではなく、今のうちから手洗いなどの基本的な対策を、ご家庭でしっかり行っていただきたいと思います。
一番大切なのは、水分補給と休息、そして「いつもと違う」サインを見逃さないことです。回復期には、漢方が体力を立て直すサポートをしてくれることもあります。
お子さんの症状について気になることがあれば、当薬局に気軽に相談してくださいね。回復までの道のりを、しっかりサポートいたします。
暑い夏、お子さんもご家族も、元気に乗り越えられますように。応援しています!
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。手足口病が疑われる場合、また症状が重い場合は、必ず医師の診察を受けてください。流行状況は今後変化する可能性があるため、最新情報は自治体や医療機関の発表もあわせてご確認ください。