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★水虫の季節到来★

意外と知らない水虫の真実~正しい知識で効果的に治療しよう~

こんにちは。サイコウブログです。

暖かくなってくると、足の悩みが増えてくる季節ですね。特に男性の皆さんから「水虫」に関するご相談をよくいただきます。「なんだか足がかゆい」「皮がむける」「家族にうつしてしまわないか心配」など、水虫に関する悩みは尽きません。

水虫は決して恥ずかしい病気ではありません。正しい知識を持って、適切に対処すれば必ず改善できる病気です。今回は、水虫について詳しくご説明し、効果的な治療法や予防法をお伝えします。

水虫って実際どんな病気?

水虫は、「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種が、皮膚の角質層に住み着くことで起こる皮膚の病気です。この白癬菌は、手や体にも感染することがありますが、約9割は足に発症します。

なぜ足に多いのでしょうか?それは、靴を履くことで足が蒸れ、カビにとって理想的な「高温多湿」の環境ができてしまうからです。最近では、女性も仕事で一日中靴を履いたまま過ごす方が増えたため、男性に限らず女性にも水虫で悩む方が多くなっています。

特に営業職や立ち仕事をされている方、安全靴やブーツを長時間履く必要がある方は、足が蒸れやすく水虫になりやすい環境にあるといえるでしょう。

白癬菌ってどんなカビ?

白癬菌は、人間の皮膚や爪、角質、動物の毛や木材などに含まれる「ケラチン」というタンパク質を好んで栄養源とするカビです。30種類以上の菌種があり、大きく分けると以下の3つに分類されます:

  • 土壌好性菌:土の中に住むカビ
  • 動物好性菌:動物に住み着くカビ
  • 人好性菌:人から人へうつるカビ

足に水虫を起こすのは、ほとんどが人から人にうつる「人好性菌」です。

水虫はどうやってうつるの?

水虫にかかった人の皮膚からはがれ落ちる角質(皮膚のかけら)の中にも、白癬菌は生きています。これを素足で踏んだりして菌が付着することで感染します。

ただし、菌が付着しただけですぐに水虫になるわけではありません。感染が成立するのは、洗い流されずに残った菌が、ついた角質から皮膚の中に入り込み、なおかつ繁殖しやすい環境にあった場合です。

つまり、菌が付着しても、その日のうちにしっかりと足を洗えば、水虫になるリスクを大幅に減らすことができるのです。

水虫になりやすい場所と状況

水虫の菌は、以下のような場所でうつることが多いとされています:

家庭内

  • バスマット
  • スリッパ
  • カーペット

公共施設

  • 銭湯や温泉の足拭きマット
  • プールサイド
  • ジムの更衣室
  • ボウリング場の貸し靴

職場

  • 共用のスリッパ
  • 靴箱周辺

水虫の種類と症状

水虫にはいくつかの種類があり、それぞれ症状が異なります。

1. 趾間型(しかんがた)水虫

最も多いタイプの水虫

  • 足の指の間、特に薬指と小指の間によく発症
  • 皮がむける
  • 白くふやける
  • かゆみがある
  • ジュクジュクする場合もある

2. 小水疱型(しょうすいほうがた)水虫

かゆみが強いタイプ

  • 足の裏や側面に小さな水ぶくれができる
  • 非常に強いかゆみがある
  • 水ぶくれが破れて皮がむける

3. 角質増殖型水虫

気づきにくいタイプ

  • かかとを中心に皮膚が厚くなる
  • ガサガサして硬くなる
  • ひび割れすることがある
  • かゆみは少ない
  • 「単なる肌荒れ」と思われがち

4. 爪水虫(爪白癬)

治療が困難なタイプ

  • 爪が白色や黄色に濁る
  • 爪が厚くなる
  • 爪がもろくなって欠ける
  • 痛みはほとんどない

水虫と間違えやすい病気

足にかゆみや皮むけがあっても、必ずしも水虫とは限りません。以下のような病気と間違えられることがあります:

汗疱(かんぽう)

  • 手のひらや足の裏に小さな水ぶくれができる
  • 汗をかきやすい時期に多い
  • 水虫と症状が似ているため要注意

接触性皮膚炎

  • 靴や靴下の素材によるかぶれ
  • 洗剤や石鹸によるかぶれ

湿疹

  • アトピー性皮膚炎
  • 乾燥による皮膚炎

正確な診断のためには、皮膚科で顕微鏡検査を受けることをおすすめします。

水虫薬の正しい使い方

水虫薬を使用する際は、以下のポイントを守ることが重要です:

1. 清潔にしてから使用

入浴後、足を石鹸で丁寧に洗い、水分をしっかりと拭き取ってから薬を塗りましょう。特に指の間は忘れがちですが、しっかりと乾燥させることが大切です。

2. 広範囲に塗る

症状がある場所だけでなく、足の裏全体、指の間、甲、足首の周りなど、広範囲に塗布しましょう。見た目には症状がなくても、菌が潜んでいる可能性があります。

3. 適量を使用

一般的には、大人の場合、片足につき人差し指の第1関節分(約0.5g)が目安です。薄く延ばして塗るのではなく、適量をしっかりと塗り込みましょう。

4. 毎日継続

1日1回塗布するのが一般的ですが、使用する薬の説明書をよく確認してください。毎日同じ時間に塗る習慣をつけると忘れにくくなります。

5. 長期間継続する

症状が改善されても、自己判断で中止せず、医師の指示に従って数週間から数ヶ月は継続して使用することが重要です。角質の奥に潜んでいる菌を完全に退治するためには時間がかかります。

6. 患部を乾燥させる

薬を塗った後は、できるだけ足の指を乾燥させ、清潔に保つようにしましょう。

水虫の予防法

水虫を予防するためには、以下のポイントが重要です:

1. 足を清潔に保つ

  • 毎日石鹸で足を丁寧に洗う
  • 特に指の間をしっかり洗う
  • 洗った後は完全に乾燥させる

2. 靴と靴下の管理

  • 同じ靴を毎日履かない(2〜3足をローテーション)
  • 靴下は毎日清潔なものに交換
  • 吸湿性の良い素材の靴下を選ぶ
  • 靴の中に除湿剤を入れる

3. 通気性を良くする

  • 職場で履き替えられる場合はサンダルなどに履き替える
  • 休憩時間に靴を脱いで足を乾燥させる
  • 5本指ソックスで指の間の通気性を良くする

4. 公共施設での注意

  • 銭湯やプールでは、備え付けのマットを避ける
  • 自分専用のタオルを持参する
  • 帰宅後すぐに足を洗う

5. 家庭内での感染予防

  • バスマットは頻繁に洗濯・交換する
  • スリッパは個人専用にする
  • タオルの共有は避ける

水虫治療の注意点

市販薬で改善しない場合は皮膚科へ

市販の水虫薬を2〜3週間使用しても改善が見られない場合は、皮膚科を受診しましょう。
以下のような可能性があります:

  • 水虫以外の皮膚病である
  • 薬が合っていない
  • 爪水虫も併発している
  • 細菌感染を併発している

爪水虫は内服薬が必要

爪水虫の場合、塗り薬だけでは十分な効果が得られないことが多く、内服薬による治療が必要になります。内服薬は副作用の可能性もあるため、必ず医師の診察を受けましょう。

家族への感染を防ぐ

水虫は家族間で感染しやすい病気です。以下の点に注意しましょう:

  • バスマット、スリッパ、タオルは共有しない
  • 床を清潔に保つ
  • 洗濯物は分けて洗う必要はないが、高温で洗うと効果的

水虫にまつわる誤解

誤解1:「水虫は不潔だから」

水虫は清潔にしていてもかかることがある病気です。職業柄靴を長時間履く必要がある方などは、どんなに気をつけていてもリスクが高くなります。

誤解2:「一度治れば再発しない」

水虫は再発しやすい病気です。治療後も予防を心がけることが大切です。

誤解3:「市販薬では治らない」

適切に使用すれば、市販薬でも十分治療効果があります。ただし、症状や菌の種類によっては処方薬が必要な場合もあります。

まとめ

水虫は正しい知識と適切な治療により、必ず改善できる病気です。「恥ずかしい」「隠したい」と思わず、早期に適切な対処をすることが重要です。

市販の水虫薬も効果的ですが、使用方法を守り、継続することが何より大切です。症状が改善しない場合や爪に症状がある場合は、迷わず皮膚科を受診しましょう。

また、治療と同時に予防対策も行うことで、再発を防ぎ、家族への感染も予防できます。足を清潔に保ち、靴や靴下の管理に気をつけることで、快適な足の環境を維持しましょう。

何かご不明な点がございましたら、お気軽にサイコウ薬局にご相談ください。皆さまの足の健康をサポートするために、いつでもお待ちしております。

健康で快適な毎日をお過ごしください。

この記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。症状が続く場合や悪化する場合は、必ず医師や薬剤師にご相談ください。